仕事などで使っている工程表(日程表)は、時間軸が左から右(未来)へ向かって書かれているのが一般的だろう。
しかし、別の資料を作っている時に、たまたま時系列が下から上方向に書かれたものを見たときにふと感じた。
まずは違和感(笑)
普通、時間軸は下から上方向に書くことはしない。
世の中のものが大概、上から下方向、左から右方向であるから当然である。
ただ、ひとつ気付いたのが『目指すゴールが一番最初に見える』ことだった。
これを仕事の工程表に当てはめて想像してみた。
通常、左から右方向に書かれているので、自然とその順番で見ることになる。
よって、これからやるべきことを順番に見ていってから、一番右のゴールを見ることになるだろう。
これが逆だったらどうか。
一番最初にゴールを見てから、そのゴールに向かって何をすべきかを見ることになる。
これは仕事をするにあたってのモチベーションに大きく影響するのではないかと仮説を立ててみた。
そういった文献はないかとWebで調べてみたら、こんな文献を見つけた。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA003342/start/time.html
「上昇カレンダー」 というソフトの開発コンセプト&裏話だ。
真ん中辺りの『●未来を視る』というところに私の仮説に近いことが書かれていた。
1995年と書かれているので、ずいぶん前から考えられていたのだと驚いてしまった。
実際に「上昇カレンダー」は使ったことないし、まだ下から上に向かう工程表を運用したこともないが、この『上昇工程表』(仮名)を使ったことを想像して、私の考える利点を挙げてみる。(あくまでも仮説)
・先にゴールを見るので、それに向かって何をすべきかが明確になる
・左から右方向の工程表だと、遅れた場合にさらに右にずらせるような気がするが、下から上方向だとそれ以上、そう簡単には上にずらすことができないという錯覚に陥り“日程を死守せねばならない”という心理が働く可能性がある
・人間はやはり上に向かって仕事をすることに喜びを感じるので、仕事をこなすことにより上昇するのはモチベーションの向上につながるのではないか
工程表を作成する側は、まずゴールを見据えて必要な工程を書いていくはずなので、従来の左から右方向でも、下から上方向でも、作成する上ではそう変わりはないだろう。
ただ、工程表を見て仕事する側にとっては、『上昇工程表』 の方がモチベーション向上につながるであろうと、私は信じている。