分解小僧

昔から複雑な構造をしたものをいじったり調べたりするのが好きでした。

小学校の頃、隣の家のテレビが壊れたので、それをもらって分解してみたり。

これは、中身がどうなっているのかを確かめることの他に、普段壊してはいけないものを壊せるという満足感もあったと思う。

家の自転車を分解して、もう一度組み立てようとして、結局できなくて自転車屋に直してもらったり。。。

これは、もう一度組み立てようという意思があったが、構造を理解できなかった。

ゲームウオッチ(古っ)の画面を直接テレビに映せるかと思って分解してみたり。

これは、新たな発想で最終的には実現できなかったが、実現できない理由まではわからなかった。

他にも、
・釣りのリールはなぜ糸を巻き取れるのか?
・ルービックキューブはなぜ崩れずあんなふうに回すことができるのか?
など、いろいろ分解して調べたものでした。

とにかく『これ、中身どうなってるの?』と思ったものは片っ端から分解して調べたんです。

構造を理解して、ちゃんと元通りに戻せたものもあれば、上の自転車のように元通りに戻せなかったものも多々ありますw

今は面倒くさくてやっていませんが、カーステやカーナビとかも自分で取付けしてました。

中二の時、初めてビデオデッキが我が家にやってきたときも、テレビに接続したのは自分でした。

ふと思い出したのですが、うちには

『タバコを吸うベートーベン?の顔だけの人形』

があったんです。

火のついたタバコをくわえさせてスイッチを入れると、口からスパスパタバコを吸って、ゴホッゴホッと咳しながら、鼻から煙を出すんです。

何故こんなものがうちにあったのかわかりませんが、父親の吸殻をもらってよく遊んだものです。

お察しの通り、構造を知りたい自分はこっそりネジを外して中身を見てみましたw

ベートーベンの口と鼻はつながっていて途中にプロペラがあり、そのプロペラはモーターで回します。

換気扇と同じ要領で、口から吸い込んだタバコの煙を鼻から換気してるだけだったんですね。

ゴホッゴホッという咳の音の正体までは調べませんでしたが、おそらく当時のリカちゃん電話などと同様に、磁気フィルムに録音した音を回転させて再生していたんでしょう(謎)

現在では当たり前のIC録音技術なんてまだまだない時代ですから、こういうものは何でも磁気テープ系でしたね。

さて、こんな自分はやはり理系に進んで、今では商品開発の仕事をしています。

液晶表示を使った商品をメインで扱っているので、ゲームウオッチの画面を直接テレビに映せないことも、ちゃんと理解できてますw

先日、自転車のタイヤが磨り減りすぎて繊維まで出てきてしまったので、新しい自転車を買おうか、タイヤを交換しようか悩んだ結果、あちこち自分で修理してきた愛着のある自転車なのでタイヤを交換することにしました。

もちろん自分で。

日曜日の朝からタイヤ交換作業を始めたのですが、そろそろ作業が終わろうとしている頃にかみさんから、

『どうしてそんなことできるの?』

という質問を受けました。

なぜかわからなかったので、

『勘だよ』

と答えました(^_^;

確かに勘ですが、おそらく過去にいろいろな構造を調べた経験があったからこそ、勘でできたんだと思います。

ちなみに自転車は7年位前に1万円で買ったものですが、今回のタイヤ前後で5千円位かけちゃいましたw

同時に娘の自転車も買いました!

まぁ壊れても自分で直せるかなっw

こえだちゃん

小学校の時、そろばん塾に通っていました。(一応3級取ってますw)

そろばんが終わったあとはまっすぐ家に帰るわけではなく、必ず友達と遊んで暗くなってから帰るのが日課でした。

ある日、いつものようにそろばんが終わって、友達とも遊んでそろそろ帰ろうとしたとき、道路の端を横ぎるものがありました。

薄暗くて最初は何だかわからなかったけど、よく見ると白い仔犬でした。

体長もまだ30cmくらいのほんとに小さい仔犬でした。

どこからきたのか?親とはぐれたのか?はわかりませんが、友達と二人で確保したらとても小さな声で『クゥ~ン』と鳴いたので、その瞬間“声出した”→“声だ”→“こえだ”→“こえだちゃん”という名前を付けていましたw

どこの犬かもわからないし、暗いし、放っておくのもかわいそうだと思い、自分が家に持ち帰ることにしました。

今思うと、『もしかしたら、その仔犬を探していた人がいたんじゃないか?』とか『親犬も心配してたんじゃないか?』とか『ほんとに持ち帰ってよかったのか?』とか、もう少し飼い主を探せばよかったなとちょっと後悔しています。

うちにはすでに“チビ”という名前の柴犬がいました。

“こえだちゃん”はひとまず自分の部屋に隠していましたが、ちょっと狭いところに隠していたのでかわいそうだと思い、まずは姉貴に相談することにしました。

『犬拾ったんだ。』

『どこにいるの?』

『部屋。』

『見せてみっ』

そのあとのやり取りはよく覚えていませんが、たぶん姉貴が親に言ってくれて、ちょうど裏の大工さんちの“チロ”が亡くなったあとで、そこで“こえだちゃん”を引き取ってもらえることになりました。

“こえだちゃん”に付いた新しい名前はというと

“チロ”

同じじゃん。

以前いた“チロ”は白い中型より少し大きい犬、“こえだちゃん”も白い犬だったので“チロ”。

そう、裏の大工さんちはズーズー弁なので“シロ”→“チロ”になってしまうんですw

新しい“チロ”はすくすく育ち、数ヶ月くらいで“チビ”を超える大きさになりました。

“チロ”は大型でした。

以前いた“チロ”にもどことなく似ています。

一緒に拾った友達も、『これがこえだちゃんかぁ、大きくなったなぁ』と驚いていました。

“チロ”は女の子でした。“チビ”は男の子です。

二人の間には子供も産まれました。

その仔犬たちも近所のあちこちの家にもらわれていきました。

さて、黙って拾ってきてしまった犬ですが、はたして裏の大工さんの家で過ごせて幸せだったでしょうか?

あの日の帰り、“こえだちゃん”を連れて帰らずにそのまま放置していたら、飼い主か親犬のところに帰れたでしょうか?

ひょとしたら交通事故にでも合っていたかもしれません。

結果論ですが、

・いい家で暮らすことができた
・すくすく育った
・子供も授かった

良しとしたいと思います(^_^;

給食の歌

小学5年生の時、音楽の授業で

“『給食の歌』をテーマに作詞してください。4分の4拍子で8小節として考えてください。”

という課題が出たので、自分は

 給食給食 楽しいな

 給食給食 おいしいな

 食べる前に 手を洗い

 みんなで一緒に いただきます

という詞を書きました。

“来週までに、今日作った詞に曲を付けてきてください。”

という宿題が出ました。

1週間後の朝、、、宿題を思い出しました。。。

そう、作曲の宿題をやっていなかったのです。

朝ごはんも食べず、慌ててリコーダを持ってきて、先週作った詞に曲を付け始めました。

 きゅうしょく きゅうしょく たのしいなぁ
♪ドー ド ド ソー ソ ソ ララララソー ・・・

作曲なんて初めての経験だったし、コード進行の『コ』の字も知らなかったので、思いついたフレーズの音符をどんどん並べていくだけでした。

どうにかこうにか30分くらいかけて楽譜が出来上がり、無事音楽の授業で提出することができました。

数週間が経ち、音楽の授業で先生が、

“うちのお兄ちゃんたちと一緒に、皆さんが作った曲を全部見せてもらいました。”

うちのお兄ちゃんたちというのは、音楽の先生の息子さんたちで、音大生なのか音楽家なのかは忘れましたが、とにかく音楽に携わっているので、皆が作った曲を親子で吟味したようです。

“一番良かった曲は○○君の給食の歌でした。”

ん?今自分の名前が聞こえた気がするが、、、

やっぱり、自分の名前だったようです。

慌てて30分くらいで作った曲だったので驚きです!

『給食の歌』をテーマに、5年生と6年生が8小節の曲、6年生が16小節の曲(6年生も8小節でした)、『集会の歌』をテーマに6年生が16小節の曲を課題として作っていたようです。

結果、給食の歌2つと集会の歌1つが選ばれ、それぞれ給食を食べる前と、週1回の朝の集会の時に歌う歌に決定しました。

給食の歌は2つ選ばれましたが、自分の作った曲が代表となり、給食を食べる前には各クラスから自分の作った歌が鳴り響くようになりました。

全体集会のときは、給食の歌を作った人の紹介ということで、全校生徒の前で挨拶したり、音楽室には自分の名前が入った楽譜が飾られていたり、給食を食べる前の歌の時にはみんなにジロジロ見られたりと、恥ずかしがり屋さんの自分にはちょっと耐え難い経験をさせてもらいましたw

さて、それからどのくらいの期間が経ったかは定かではありませんが、またまた音楽の時間に作詞作曲の課題が出ました。

今度は音楽の授業中に作った詞に、次の週の授業の時に即興で曲を付けてみんなの前で歌うというもの。

即興とはいえ、1週間あるのでちょっとは曲を考えられるなぁと思っていたら、曲がぜんぜん出てこない。

出てきてもしょぼい。。。

1つしょぼいのが思い浮かんだら、もうそのしょぼい曲が頭から離れない。

前回、褒められるほどの曲を作ったので、次も下手な曲は作れない、というプレッシャーがあったのでしょうか?

いやいや、そんなのは思い上がりで、純粋に作曲する力なんて持っていなかったんです。

だいたいにして給食の歌はまぐれだったんですからw

結局、即興の歌は思い浮かんだ“しょぼい曲”で発表し、

“○○君にしてはいまいちだったわね~”

と先生からのお言葉。。。

『給食の歌、実は他の誰かに作ってもらったんじゃないか?』という噂が流れたかどうかは定かではありませんが、そういう噂が流れてもおかしくないくらい“しょぼい曲”だったんですよw

でも、給食の歌はほんとにほんとに自分で作った曲なんですよ。

いつでもいい曲が作れたら作曲家の人たちは苦労しませんし、そもそもそんなこと素人の小学生に期待しないでくださいw

給食の歌はまぐれですからっ!!

次に曲を作ったのは、大学の時に組んでいたバンドでです。

ベースをやっていた後輩が、

“詞書きました~”

と持ってきたので、これまた適当に曲を付けてみました。

1、2回ライブで奏りました。

それに影響された後輩ベーシストが、作曲までやるようになりました。

自分もその後、数曲、バンド用に曲を作りました。

いま現在、『のんのオルゴール』というホームページで自分で作曲したオリジナルオルゴールのMIDIを公開していたりもします。

なぜか作曲ができるようになっていました。

8年ほど前から曲は作っていませんが、、、(汗)

5年生のあの時、作曲の仕方もコード進行のこともまったく知らずに作った曲ですが、今見てみると“作曲の基本”がきちんとできていて、曲自体もしっかり起承転結になっているところが、ちょっとびっくりです。

2013年8月16日:下記にオルゴール曲と楽譜を追加しました。

給食の歌
音量注意

kyusyoku1
kyusyoku2
kyusyoku3
kyusyoku4